この記事では
- 2025年3月のバークシャーの株主総会でバフェット氏が語ったこと
について紹介したいと思います。
それではやっていきましょう!
バークシャー・ハサウェイ株主総会
2025年5月3日、ネブラスカ州オマハでバークシャー・ハサウェイの株主総会がありました。
今年はウォーレン・バフェット氏の投資人生における大きな節目となるようです。
94歳となったバフェット氏は、CEOの退任を発表しました。
そして後任には副会長のグレッグ・アベル氏を指名しました。
バフェット氏は『退任してもグレッグの側にいる。助言が必要なら助言はする。そしてバークシャーの株は手放すことはない。』と語りました。
にもかかわらずバークシャーの株価は週明けに大きく下落。
バフェットの存在がどれだけ大きいものかを思い知らされました。
さて、話を戻します。
バフェット氏が語ったことについていくつか紹介していきたいと思います。
1. 日本株への深まる信頼
バフェット氏は、日本の5大商社(伊藤忠商事、丸紅、三菱商事、三井物産、住友商事)への投資を「長期的なパートナーシップ」と位置付け、その経営スタイルと資本効率の高さを改めて称賛しました。
特に円建てで資金調達を行い、為替リスクを抑えつつポジションを拡大した点に触れ、『経営陣と文化への信頼がなければ、ここまでの投資はしていない』と述べました。
日本の商社への信頼感は強く、かなり長期的な投資を前提としており、何十年も持ち続けるつもりだと語っています。
株を探すにあたって(たぶん四季報で)商社株はあまりに割安だったので驚いたそうです。
2. 米国の関税政策への懸念
バフェット氏は、今のトランプ政権による高関税政策に対して懸念を示しています。
『貿易は武器であってはならない』と語り、保護主義が長期的に経済に悪影響を及ぼすリスクを指摘。
特に、米国の繁栄は他国の成長と切り離せないものであるとし、自由貿易の重要性を力説しました。
バフェット氏も貿易赤字をなくすことには賛成の立ち位置です。
しかし、関税によるものではなく、あくまでも輸入=輸出であるべきだということです。
そして利益は政府ではなく企業が受けるべきだという考えです。
3. 今後の投資方針と変わらぬ哲学
『理解できるものに投資する』『短期の流行に惑わされない』
この投資哲学は2025年でも一貫しており、AIブームなどへの過剰な期待には慎重な姿勢を取りました。
株主からAIに関する質問が出た際、バフェット氏は「AIかAjit Jain(バークシャー保険部門の幹部)か選べと言われたら、私は迷わずAjitを選ぶ」と答えました。
変わらず人材とビジネスの本質にこだわる姿勢を示しました。
もちろんAIに精通している人ならAI関連に投資をすればいいと思います。
とにかく自分が理解できるビジネスに投資をするという考え方を非常に大切にしています。
4. 今後のバークシャー・ハサウェイ
バフェット氏はCEO退任を発表し、後任にはグレッグ・アベル氏を指名しました。
会長職には当面留まるものの、経営は徐々に新体制へと移行するそうです。
「私がいなくなっても、バークシャーの哲学は変わらない。企業価値の成長を最優先に考える文化が根づいている」と語り、後継者への強い信頼を示しました。
心配することはなさそうですが、市場としてはやはりバフェット氏の引退は惜しまれているようには思いますね。
5. 投資家への助言:恐怖に打ち勝つ
近年の市場の混乱に関連して、バフェット氏は「恐怖やパニックに屈せず、冷静に構えること」が最も重要であると強調しました。
過去の経済危機が例外なくチャンスだったことを引き合いに出し、『市場が荒れている時こそ、真の投資家が試される』と語りました。
また、『株はビジネスの一部を所有すること。価格ではなく価値に注目せよ』と、初心を忘れぬ姿勢を株主に伝えました。
バフェット氏の投資に対する信念は今も昔も変わることはありません。
やるべきことはシンプルではありますが、やはりバフェット氏のように冷静に動き続けるというのは個人投資家にとっては難しいことだと思います。
しかし、バフェット氏の過去の投資成績を鑑みるとやはりこの投資哲学は正しいであろうと考えられます。
6.米国例外論
米国は常に例外的に成長を続けてきました。
しかし、最近ではそれに懐疑的な人が多いです。
日本は米国とは異なり30年間も停滞し続けてきました。
日本の投資家にとってはそれが身近であるため、特にこうした心配をしてしまう人が多いのではないでしょうか?
そこでバフェット氏は今の米国についてどう思っているのか?
バフェット氏は『米国は今までも多くの苦難を乗り越えてきた。』として強気な姿勢を見せました。
また、『米国に生まれたことは非常に幸運だった。生まれ変わったとしても米国に生まれたい。』と語りました。
バフェット氏は知っての通り長期的な視点の持ち主です。
時には短期的には米国が弱くなる時期もあるかもしれません。
しかし、バフェット氏を信じるのであれば米国株に関しては安心して保有していてもいいかもしれませんね。
まとめ
- バフェット氏はバークシャーを引退する方針
- 後継はグレッグ・アベル氏
- 日本の総合商社はこの先も長期的に保有するつもり
- バフェット氏はトランプ政権の関税政策には否定的な意見を持っている
- バークシャーの投資哲学は変わらないと強調
- 引退してもバークシャーの哲学は変わらないということを強調
- 投資家は恐怖に打ち勝つことが大切であるということを強調
- 米国への心配をする人が多い中、米国には苦難を乗り越える強さがあると主張
今回はバフェット氏が株主総会で語ったことをまとめました。
2025年の株主総会は、バフェット氏の引退前最後の大舞台とも言えるものでした。
バフェット氏は今も昔も主張していることには一貫性があります。
常に恐怖を乗り越え、忍耐強く投資を行うということの大切さ語りました。
今後も米国を含め、株式市場には不安が渦巻くシーンはたくさんあると思います。
しかし、そうした時に個人投資家はどうするべきか?
バフェット氏の教えは今後も多くの投資家の羅針盤となるでしょう。
僕は別に米国株にこだわる必要はないと思います。
しかし、恐怖が市場を包むときでも強い心を持って市場に存在し続けることはやはり大切だと再認識させられました。
皆さんはバフェット氏の答弁を聞いてどう感じたでしょうか?
というわけで今と将来の生活を少しでも豊かにするために一緒にコツコツと資産形成を頑張っていきましょう!
ではまた!