この記事では
- S&P500はこれからヤバいかもしれない
ということについて解説していきたいと思います。
それではやっていきましょう!
S&P500の今後のリターン
少し前にもS&P500の割高感に関する記事を上げました。
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今回はまた違う視点で見ていきましょう。
S&P500のPER
前回はシラーPERとバフェット指数という視点で割高感を紹介しました。
今回は株式投資をしている人なら馴染み深い『PER』という指標で見ていきましょう。
ちなみにPERは株価は1株利益の◯倍になっているか?という指標です。
高ければ高いほど割高感があるということですね。
2024年12月27年時点のS&P500のPER
引用:https://www.gurufocus.com/economic_indicators/57/sp-500-pe-ratio
S&P500のPERは29倍を超え、約30倍となっています。
過去の水準を見ると極端なほどではないにしても少し高い水準となっています。
ちなみにめちゃくちゃPERが上がっているのはリーマンショックで暴落した時です。
これはPERが上がったことは上がったのですが、どちらかというと株価は下がったもの利益(EPS)が下がったことでPERが上がっているという状況ですね。
とはいえ、一旦これは置いておきましょう。
ではPERが高いと割高ではありますが、今後のリターンにはどう影響するのか?
JPモルガンアセットマネジメントが調べてくれています。
PERを基準とした将来のリターン
PERの数字を基準に将来のリターンを予想したグラフがこちらです。
JPモルガンアセットマネジメントHPより引用
- 左は1年後のリターン
- 右は10年後のリターン
です。
一年後は期間が短いと言うこともあってPERが何倍でもリターンがまばらです。
なので1年程度であればPERはあまり参考にならないでしょう。
一方で10年間という長期での運用になると、点がかなり集中しています。
そしてPERが高くなるにつれて将来のリターンが小さくなっていくという傾向が見えます。
この傾向の通りであれば、現在の約30倍というPERはかなり高い水準で将来的にリターンはかなり小さくなることが予想できます。
もはやマイナスになる可能性が高いように見えますね。
ではPERが高くなると本当に割高で買わない方がいいのでしょうか?
PERが割高 買わない方がいい!?
個人的にはそうは思いません。
実際に株価は平均回帰といって、最終的には平均的はPERに戻る動きをする可能性が高いです。
ですが、過去のPERが極端に高くなっているシーンでは買わない方がよかったのでしょうか?
直近で言うと2020年から2021年。コロナショック時です。
予想利益が下がり、株価は暴落。
PERは40倍程度にまで上がる時がありました。
ただしこれはかなり短い期間の暴落でしたね。
とはいえ、この40倍のPERは暴落時の出来事で買い場だったと言えます。
2022年はS&P500は下げましたが、その後2023年、2024年とかなり調子の良い相場が続きました。
そして2024年は最高値を何度も更新しました。
次は2009年です。
これはリーマンショックの直後です。
PERが100倍を超える異常事態でした。
これも予想利益が下がり、株価が暴落。
PERは異常に上がっていました。
まさに不意をついた暴落ですね。
つまり、この100倍を超えるPERも買い場だったと言えます。
最後に2001年〜2002年です。
ITバブルが崩壊した時ですね。
これも予想利益が大きく下げました。そして株価が暴落。
PERは50倍に届くのではないか?というくらい上昇していました。
これもPERが高くても買い場だったと言えます。
こうしたことからPERだけを見て割高だ!と決めつけるのは少々乱暴な気がしています。
基本的には僕の話も他のインフルエンサーやプロの意見も雑音だと思って投資をやめないようにしたいところですね。
※ちなみに今回は予想EPSから見た場合の話なので注意してくださいね。
まとめ
- S&P500のPERは30倍程度と割高と言われる水準
- PERでは1年後のリターンは予想しきれない
- PERが高めだと10年後のリターンは低くなりがち
- 一方でPERが高くても買い場だといえるタイミングはある
結局株価は下がる時は一気に下がるからあまり構えようがないというのが僕の正直な意見です。
当然その時にPERは急激に動きます。
今みたいにじわじわ様子を見ながら動いている時はそこまで気にする必要はなさそうだと思っています。(そもそも予想できないので気にする必要はないのですが…)
ただJPモルガンアセットマネジメントが分析しているデータもまた事実です。
S&P500が常に最適解であるということはあり得ません。
今回紹介したことや以前の記事は不安を煽ってしまうような内容になっていますが、事実です。
これを見て不安になってしまう場合はリスク許容度を超えているかもしれません。
無理にS&P500に投資を続ける必要はないと思います。
積立投資する金額を減らすとか、現金比率を少し高めてみるとか自分のリスク許容度に合わせた運用をしてみるとよいでしょう。
もしくは違う資産への投資にチャレンジしてみるというのもいいかもしれません。
暗号資産や債券、コモディティなどいろいろありますからね。
ただ、積立投資を完全にやめてしまうというのはあまりオススメしないので、少しずつでも投資を頑張りましょう。
僕も暴落がきても、このまま上がってもある程度はS&P500に投資を続けていきます。
というわけで、今と将来の生活を少しでも豊かにするために一緒にコツコツと資産形成頑張っていきましょう!
ではまた!