この記事では、最近の利上げで起こっている異常事態について紹介します。
そして、金利の動向がわかりやすいグラフとそのグラフのあるサイトをご紹介。
本来の債券金利
債券は◯ヶ月や◯年で償還され、元金が戻ってきます。元金が戻ってくるまでは、その債券ごとに決められた金利を受け取ることができます。
米国債の種類
国債は2年債や10年債が有名ですが、実は意外と細かい期間に分かれています。
- 1ヶ月債
- 3ヶ月債
- 6ヶ月債
- 1年債
- 2年債
- 3年債
- 5年債
- 7年債
- 10年債
- 20年債
- 30年債
これだけの種類があります。
債券の本来の金利
本来、最も期間が短い1ヶ月債は金利が低く、最も期間が長い30年債は金利が高いというのが通常です。
債券を買うとはそもそもお金を貸すということです。
短い期間お金を貸すのと、長い期間お金を貸すのとではリスクが違います。
当然、長い期間お金を貸す方がリスクが高いのでたくさんの利息をもらうべきなのです。
ですが、その金利が少しおかしなことになることもあります。
債券金利の異常
本来と違う姿の金利
下のグラフは米国債の金利のグラフです。
1M,3Mなどは1ヶ月債、3ヶ月債のことで2Yや10Yは2年債や10年債のことです。縦軸は金利です。
(参考:https://www.ustreasuryyieldcurve.com/)
10年債の利回りを6ヶ月債や1年債、2年債などが大きく上回っています。
ちなみに本来の金利のグラフはこちらです。
(参考:https://www.ustreasuryyieldcurve.com/)
綺麗な右肩上がりですね。
しっかり期間が短いものの金利が低く、期間が長いものの金利は高くなっています。
逆イールド
こうした短期金利が長期金利の水準を上回る状態を逆イールドといいます。
この逆イールドは急激な政策変動や、過度の金融不安から短期金利が急騰したことで起こります。
そして、逆イールドは1年から2年で景気後退(リセッション)が起きるというシグナルとされています。
今回、この逆イールドが起きているのは主にFRBによる政策金利の引き上げです。
政策金利は短期金利に直接的に影響を与えるので、短期金利が急激に上がると、長期金利を追い抜かしてしまいます。
最近はかなり急激な利上げを行っているので、短期金利が急上昇しています。
逆イールドが起きたからといって確実に景気後退するわけではありません!
まとめ
・本来、短期金利は長期金利より金利が低い
・時には短期金利が長期金利よりも高くなることもある
・短期金利が長期金利を超えることを逆イールドという
・逆イールドは政策金利を急激に上げたりすると起こる可能性がある
・逆イールドは景気後退のシグナルと言われる
・逆イールドから景気後退が起こるまで1年〜2年ほどのタイムラグがある
・逆イールドが起きると必ずしも景気後退が起こるというわけではない
今回は金利について、そして金利の異常事態についてお話をしました。
この記事を書いた随分前から逆イールドは起きています。(2022年7月頃)
つまり、景気後退のシグナルが点灯しているということです。
景気後退がくる可能性がある中で、厳しい相場が続きますが、こうした厳しい相場で市場から離れない人が大きく資産を成長させる可能性を秘めていると思います。
一緒に堪えて将来に向けて資産形成頑張っていきましょう!
ではまた!