この記事では、業績から見る個別株の選び方を紹介していきます。
米国株などでもあまり方法は変わりませんが、日本株の方が情報を集めやすい面もあるので、今回は日本株を例に紹介していきます。
【個別株の選び方】財務状況や業績から選ぶ
財務・業績から選ぶというととても難しそうですが、そこまで難しく考える必要はないです。
最後にはこれを使うとやりやすいよ!というツールも紹介します。
株価指標を見る
銘柄分析をするときはいろんな指標を見ます。
(バフェットコードより引用)
株価と時価総額
株価はそのままの意味ですね。
1株の価格のことです
時価総額とは発行済株式数に株価をかけたものです。
多い方が安定している可能性が高いです。(いわゆる大型株)
PERとPBR
PERとは株価収益率のこと。
ややこしいので期待値のようなものだと思ってください。
その株(銘柄)が得ている利益に対して投資家は何倍の期待しているのか?という指標
期待値が高いと株に価値があると考えられ、割高であると考えられます。
日本株の場合15倍程度が平均ですが、業界によって大きく変わります。
とりあえずは15倍以下なので割安かも?と考えることから始めましょう。
また、その企業の過去のPERを見ることも大切です。
過去のPERの平均値と比べて高いと割高であると考えられます。
PBRは一株あたり純資産です。
一株の価値に対して株価は何倍になっているのか?という指標。
一倍以下だと割安とされています。
PER15倍以下を目安に
もしくは過去のPERの平均値より低いかどうかを確認
PBRは1倍以下を目安に
ちなみに
PERとPBRを掛け合わせた数字をミックス係数と言います。
22.5を超えてはいけないと
『世界一の投資家』ウォーレンバフェット氏の師匠である
ベンジャミン•グレアムも言っています。
ROE
ROE自己資本利益率のこと。
投資したお金に対して何%の利益を得ているか?を示す指標。
『世界一の投資家』ウォーレンバフェット氏もROEは重視しています。
日本株の場合は8〜10%程度が平均。
最低10%くらいと考えることから始めると良いでしょう。
ROEは10%以上が目安
自己資本比率
総資本に対する、純資産の割合。
割合が高ければ負債(借金)が少ない。
多い方が安心感はありますが、50%もあれば優秀です。
そこまで気にする指標ではないと思っています。
それよりも1年間に得られる利益と負債の差の方が重要です。
配当利回りと配当性向
配当利回りは株価に対しての、配当金の割合。
1000円の株価で3%の配当利回りなら、一株あたり配当金は30円。
配当性向は、会社の利益のうち、配当金が占める割合。
10億円の利益に対して、1億円を配当に回す場合、配当性向は10%。
安定した配当を出せているか配当歴も見るようにしよう!
配当利回りは株価に対しての、配当金の割合
配当性向は、会社の利益のうち、配当金が占める割合
売上高と営業利益を見る
売上と営業利益は重要です。
会社が儲からないと投資家も儲かりません。
(バフェットコードより引用)
売上高は上がっているか?
営業利益率は安定しているか?もしくは上がっているか?
売上高が上がっていれば、営業利益率が横ばいでも営業利益額は上がるので儲かります。
これに加えてEPSという指標もあります。
EPSとは一株あたり当期純利益のこと。
BPSとは一株あたり純資産のこと。
EPSもBPSも右肩上がりが良いと思って問題なしです。
EPSは会社が稼げているか?
BPSは会社が安定しているかを示すと思っていください。
売上高・営業利益・EPSが右肩上がりであるかどうかに注目
負債と1年間の利益を見る
その企業には返さなければならない負債はどのくらいあるか?
そして、それを返すためには何年間分の利益を必要か?
という点を見ます。
(バフェットコードより引用)
2022.3の純利益が672,486百万円
同じく2022.3時点の有利子負債が16,001,05百万円
3年分の利益があれば負債を全額返済することができます。
このように利益を得る力が返済能力です。
サラリーマンでも同じだと思います。
貯金があるニートよりも、貯金があまりなくても将来安泰の公務員の方が信用があったりします。
僕たち投資家もできることなら信用できる会社に投資をしたいと考えます。
個人的には、支払い能力(稼ぐ力)がある企業の方が信用できます。
こうしたことから、自己資本比率が高い企業よりも負債と利益の差が小さい企業の方が安心して投資ができると考えます。
自己資本比率の高さよりも
何年分の利益で負債を返し切ることができるか?の方が重要
※個人的には5年以内が目安
まとめ
・その銘柄の過去のPERは平均以下であること
・PERの平均は15倍程度(日本株)
・ROEは10%以上を目安に
・売上と利益(EPS)は右肩上がりであること
・配当歴と配当性向は安定しているかを見る
・負債は企業の利益で返済することが難しくないかを確認
・負債の額は多くても税引き後の利益5年分以内が理想的
今回は僕が見る業績・財務についてのお話をしました。
- 企業が安定しているかどうか?
- 企業がしっかり稼げているか?
を見るためにこうした過去の業績・財務は非常に重要です。
一方で、これらの数字はあくまで過去の成績に過ぎません。
将来を保証するものではないということをしっかりと理解しておく必要があります。
なので、これらの数字を見た上で、その企業の未来を見ていく必要があります。
今後、
- 企業はしっかりと成長できるのか?
- 企業は安定し続けられるか?
- もし、何か問題があった時や景気後退時に株価を戻す力強さがあるか?
こうしたものも見る必要があります。
これは過去の数字からは見えづらかったりします。
業績・財務以外から見る銘柄選択術についてもあらためて記事を書きたいと思います!
今回はここまでで!
一緒に今と未来の生活を豊かにするために資産形成を頑張っていきましょう!
ではまた1