今回は米国の利上げが終わりそうなことから、景気後退について予想していきます。
あくまで一つの視点としての予想です。
この記事では
- FRBの金利の引き上げはいつ終わるのか?
- 政策金利の動きから見る景気後退時期の予測
などについてお話ししていきたいと思います。
それではやっていきましょう!
FRBによる利上げと利下げはいつ?
市場参加者の早とちり
最初はFRBが大きく間違えていました。
『インフレは一時的』などという発言もあり、インフレを甘く見ていましたね。
しかし、最近では市場参加者が大きく間違え続けている印象があります。
まずFRBは長らく利上げについては、
『経済指標次第。臨機応変に』
という判断をしています。
なので、経済指標がインフレが強く、経済盛り上げに耐えらると判断されれば大きく利上げが勧められてきました。
そしてそのスタンスは今も崩されていません。
また、『利下げは早々に行うつもりはない。』
という旨の発言があります。
それにも関わらず市場参加者は利上げを終えてから半年も経たないうちに利下げをするという予想をしています。
↓7月に最後の利上げが予想されています。↓
↓11月に利下げ開始が見込まれています。↓
引用(https://www.cmegroup.com/ja/markets/interest-rates/cme-fedwatch-tool.html)
これは個人的には早すぎるという気がしています。
市場参加者の早とちりというイメージです。
しかし、それも経済指標次第なので、実際に早くなるかもしれないですし、なかなか利下げに踏み切れない状況になるかもしれません。
今の時点で予想する意味はないように思います。
利上げの効果が出るのは利上げから一年半程度のタイムラグがあると言われています。
その通りなら、2023年の9月ごろということになります。
そろそろ利上げの効果が一気に現れるので、ほぼ確実に言えるのは利上げの停止はそう遠くない未来だということです。
利上げの停止、利下げのスタートは経済指標次第
景気後退はいつ?
政策金利と景気後退
先ほど利上げの停止はそこまで遠い未来の話ではないとお話ししました。
というわけで、利上げの停止時点を起点として、どんなタイミングで景気後退が来ているかを見ていきたいと思います。
これは政策金利の動きを示したグラフです。
そしてグレーの網掛け部分が景気後退の時期になります。
一つずつ見ていきましょう。
利上げ最後の月から景気後退まで
1980年代以降で見ていきます。
利上げ最終月 | 景気後退の始まり | 利上げ停止から景気後退の期間 |
1980/03 | 1980/01 | −2ヶ月 |
1981/05 | 1981/07 | 2ヶ月 |
1987/09 | 1990/08 | 35ヶ月 |
2000/05 | 2001/05 | 12ヶ月 |
2006/06 | 2007/01 | 7ヶ月 |
2018/12 | 2020/02 | 14ヶ月 |
平均 | 約11ヶ月 |
このような結果になりました。
これはあくまで平均で、
実際にはどうなるかわからないくらい利上げ停止から景気後退入りまでの期間はバラバラでした。
ですが、この平均を当てはめてみると、
- もし5月時点の利上げが最後だった場合は2024年の4月に景気後退入り。
- 市場参加者の予想通り、7月が利上げの最後だった場合は2024年6月が景気後退入りになります。
つまり、来年の春から夏にかけて景気後退入りする可能性が高いということです。
何度も言いますが、これはあくまで利上げ停止時だけを見た計算です。
少しでも参考になればと思います。
(ちなみに僕は春ごろには来るんじゃないかなと考えています。)
まとめ
- 政策金利は経済指標次第
- 利上げは最終期局面
- 利下げはいつから始まるかは全くわからない
- 1980年代以降、利上げ最終月から平均11ヶ月後
- ↑に当てはめると来年の春から夏にかけて景気後退の可能性
今回は試しにこうした期間を見て検証してみました。
他にも逆イールドなんかも景気後退のシグナルとされていますし、景気後退を示すものはいろいろあります。
とはいえ、景気後退の判断としては失業率が軸となる場合が多いので、雇用状況には非常に注意を払っておくべきだと考えています。
経済指標としては
- 雇用統計
- 新規失業保険申請件数
などには注目です。
特に新規失業保険申請件数は雇用統計の先行指標となっているのでチェックしておくといいでしょう。
毎週木曜日に発表されます。
急激に上がった時は要注意です。
このようにいろいろと景気後退について判断するものはあります。
今自分がどんな状況に置かれているか?
マーケットや社会はどんな状況下?
こうしたことにアンテナを張っておくと買い場のチャンスを逃さないでいられると思います。
というわけで、これからも今と将来の生活を少しでも豊かにするために資産形成をコツコツ頑張っていきましょう!
ではまた!