米国の通信セクターについて
通信セクターについて
今回は主にベライゾン・コミュニケーションズ、AT&T、TモバイルUSなどのお話です。
そしてこれは一体どう言う会社かといえば、
日本で言う『KDDI』『NTT』『ソフトバンク』のような会社です。
いわゆる通信会社で、ディフェンシブな銘柄です。
今、このブログを読んでいただいている読者の皆さんもこうした企業を介して通信サービスを利用していると思います。
しかし、最近特にベライゾンとAT&Tが下がり続けており、かなりの安値になっています。
それは一体なぜなのでしょうか?
通信キャリアはディフェンシブ銘柄
通信セクターの下落について
通信セクター、特に上記の3社は最近下落基調でした。
そこには大きく二つの理由があると考えています。
- 成長の鈍化
- Amazonが通信サービス参入の可能性
それではそれぞれ解説していきます。
①成長の鈍化
見通しとして成長の鈍化が懸念され株価が下落しました。
実際に決算が良くなかったというのも大きな要因の一つでしょう。
ただ、成長の鈍化は仕方がないような気もします。
なぜなら通信というのは昔と比べてより生活に密着するものになりました。
その結果、『あったら便利なもの』→『なくてはならないもの』になりました。
つまりほとんどの人が既に利用しているという状況になっています。
そうなると新規顧客の取得はなかなか難しいでしょう。
とはいえ、米国は日本とは違い人口が増加している国です。
人口増加に伴い競争はあるものの新規顧客を取得することは可能です。
つまり、成長は鈍化するものの成長しないというわけではないと思います。
また、6Gの普及も今後進んでいくことから通信セクターのこのような参入障壁の高い企業は非常に強く、ディフェンシブなポジションを維持し続けることができると思います。
人口増加に伴いまだまだ緩やかな成長は期待できる
②Amazonの通信サービスに参入の可能性
2023/06/02に『Amazonが携帯電話の通信サービスをプライム会員向けに10ドル程度、もしくは無料で開始するという計画をしている。』
という報道がありました。
これは、あくまで『可能性がある』というだけで実現が決まったわけではありません。
この報道の結果、他の携帯電話の通信サービスを提供している企業の株価は軒並み下落。
確かにこれが本当に実現されれば非常に脅威です。
しかし、この実現は非常に難しいということは日本の『楽天モバイル』が証明してくれています。
楽天モバイルは通信網を整えることに苦戦をしていました。
結局一部au回線を利用してカバーするという方法に行きつきました。
当然au回線を利用するということはKDDIと契約をしてお金を払っていることになります。
ここで得をしているのはKDDIです。
最終的には既存の通信キャリアが得をしているというのが現状です。
楽天モバイルは赤字。
株主からすると『楽天モバイルなんてやめてしまえ!』というのが本音です。
Amazonは失敗の多い企業です。多くの失敗を許し、成功を生み出す企業文化だそうです。
例えば
- Amazon Goは3月に8店舗閉店をすることを発表
- Amazonオークションズ:オークションサービス
- ミュージックインポーター:音楽アプロードサービス
- ペイフレーズ:合言葉決済
- Amazonローカルレジスター:モバイル決済
- マイハビット:会員制セール
などなど。多くの失敗をしています。
この例もごく一部です。
今回も成功するとは限らないので、今通信セクターに投資をしている人は過度に心配する必要はありません。
実際Amazonの広報担当は『現時点で無線サービスの追加計画はありません』
とコメントしています。
携帯通信サービスは参入障壁がかなり高い
まとめ
- 成長鈍化が懸念されている
- Amazonの携帯電話通信サービス参入の脅威にさらされている
- 人口増加に伴って緩やかだが、成長は期待できる
- Amazonでも簡単には参入できない壁が通信サービスにはある
- 下がっているベライゾンなどの企業もそこまで悲観する必要はない
個人的には今下がっているベライゾンやAT&T、TモバイルUSはそこまで悲観する必要なないと思っています。
TモバイルUSはこの中ではそこまで下がっていないですね。
ちなみにバフェットやソロスの会社ではこの三つの通信キャリアの中ではTモバイルUSを選んで保有しています。
僕は逆に大きく下がっている、AT&Tとベライゾンを買っています。(配当利回りに引かれた部分もありますが…笑)
こうした企業は決して株主還元に消極的なわけではないので、今後業績を戻していけばよりリターンを得られることも期待しています。
というわけで、久しぶりにニュースや最近の動向についてお話をしてみました。
これからも今と将来の生活を豊かにするためにコツコツと資産形成を頑張っていきましょう!
ではまた!