この記事では
2023年7月3日から算出が開始された日本株の指数
- 『JPXプライム150指数』
について紹介します。
個人的にはとても魅力的な指数だと思います。
今は始まったばかりで連動するETFや投資信託はありませんが、かなり参考になる指数だと思います。
JPXプライム150指数
JPXプライム150指数とは?
『JPXプライム150指数』とは価値創造に着目した指数です。
は?意味わからんし。って感じですよね笑
簡単に言うと
- 業績が良い
- 将来性が感じられ、期待されている
つまり、『今までの業績が良かった上に、今後も良くなっていく要因がある。』
そんな優れた企業を集めた指数ということです。
では具体的にはどういうことかというと、
- 資本収益性
- 市場評価
この2つによって決められます。
詳しく見ていきましょう!
資本収益性
資本収益性とはROE(株主資本利益率)から株主資本コスト(投資者の期待リターン)の差です。
これも分かりづらいですね。
簡単に噛み砕いて説明しましょう。
- ROE
あなたが買った1000円の1株。この1000円で企業が200円稼いだとしましょう。
この時、1000円の内の利益(200円)の割合をROEと言います。
利益が上がればROEも上がるのでROEは基本的に高ければ高いほど良いです。
- 株主資本コスト
株主から資金を調達するときにかかるコスト。
主に配当ですね。
企業からすれば配当を支払うことはコストでしかありません。
1000円のうち投資家に期待される配当が40円(配当利回り4%)だとすると、株主資本コストは4%になります。
詳しい計算式は異なりますが、今はざっくりこのような感じだと思っていただければいいかと思います。
ROEから株主資本コストを引いた数値がプラスであれば価値創造が期待されるということで、『JPXプライム150指数』に採用されます。
ちなみに資本収益性が優れた銘柄から75銘柄が選定されます。
利益から株主への還元をした後に、しっかり次の企業成長のために使うお金が残っていればOK!ということです。
市場評価
ここでいう市場評価はPBRです。
株価純資産倍率(PBR)は時価総額÷純資産で求められます。
実際の企業がもつ資産額が時価総額(発行済株式の合計金額)と比べてどうか?
というものです。
- 実際の金額=純資産
- 市場の評価=時価総額
と考えられるので純資産額より時価総額の方が小さければ1より小さい数字になります。
1より小さいということは適正な評価を受けることができていない。と考えられます。
PBR1倍以下というのは例えば…
1億円の資産(純資産)があるのに5000万円(時価総額)の評価しか受けていないというような状況(PBR0.5倍)
そこで、『JPXプライム150指数』ではPBR1以上の企業を採用します。
市場評価が優れた銘柄から75銘柄選定されます。
浮動株時価総額加重平均
『JPXプライム150指数』は浮動株時価総額加重平均で算出されます。
- 『時価総額加重平均』は時価総額の高いものが構成銘柄の割合を多く占める算出方法です。
- 『浮動株』というのは簡単に言うと流動性が高い株のことです。
ある企業の株を一人の人がたくさん持っていると市場に出回りづらくなります。
そうした株は算出されないということですね。
『JPXプライム150指数』が最強かもしれない理由
ROEがすごい
僕たちが出資するお金でROEはどれだけ効率的にお金を稼いでいるか?
と言う指標です。
引用元(https://www.jpx.co.jp/markets/indices/jpx-prime150/index.html)
あの最強の指数S&P500と比較しても負けていません。
非常に効率的に稼いでいる銘柄がしっかり集められていることがわかります。
PBRがすごい
PBRは先ほども説明した通り、市場からの評価です。
引用元(https://www.jpx.co.jp/markets/indices/jpx-prime150/index.html)
S&P500には負けていますが、気にするほどではありません。
何より、TOPIXと比べて2倍以上期待されていると言う点に注目したいところです。
十分に今後も期待されている銘柄が集まっていると考えられるのではないでしょうか?
売上高成長率がすごい
売上高がどれだけ成長しているか?
これはそのままの意味ですね。売り上げが上がらないと稼ぎも増えづらいです。
引用元(https://www.jpx.co.jp/markets/indices/jpx-prime150/index.html)
これもS&P500とほぼ同じです。
ここにきてTOPIXの弱さが目立ってきましたね。
日本の株価指数には良いものがないと言われるのも納得です。
EPS成長率がすごい
EPSは一株あたりの利益です。
株価や配当金など株主還元にも大きく関わってきます。
EPSの成長があるからこそ株主の利益は最大化できます。
引用元(https://www.jpx.co.jp/markets/indices/jpx-prime150/index.html)
ここがこの指数の最もすごいところです。
S&P500を大きく上回っているんですね。
つまり株価の上昇や株主還元にも期待ができる銘柄が集まっていることになります。
もしこのままの水準で成長していけばかなりすごい指数になるんじゃないかなと思います。
まとめ
- 『JPXプライム150指数』は日本の新たな指数
- 市場評価と資本収益性をもとに算出される
- 市場評価はPBR
- 資本収益性はROEから株主資本コストを差し引いたもの
- 算出は浮動株時価総額加重平均
- ROEや売上高成長率はS&P500に負けていない(5年平均)
- EPS成長率はS&P500にも大きく勝っている(5年平均)
これはものすごい指数だなと感じました。
もし、投資信託やETFが出たらかなり人気が出るのでは?
と個人的には思っています。
まだ新しすぎてすぐには出なさそうですが…
一方で、グロース株の割合が少し多いのでは?と言う声もあるそうです。
と言うことで、せっかくなので次回深掘りします。
『JPXプライム150指数』の構成銘柄などにも触れていきたいと思います。
ということで、今と将来の生活を少しでも豊かにするために資産形成頑張っていきましょう!
ではまた!