この記事では
- 暴落時でも株式や債券は売らずに長く持っている方がいいって本当?
- 売ったらどうなるの?
という疑問に答えていきたいと思います!
それではやっていきましょう!
株式や債券投資は売って現金化しない方がいい
バンガード社の調査結果
今回も世界最大級の資産運用会社『Vanguard社』の調査結果を引用します。
もし市場から離脱(株式や債券を現金化)した場合と株式を保有し続けた場合ではリターンはどのように変わるのか?
ということを調べたものです。
株式や債券は保有し続けた方が高いリターンが期待できる
今回の調査では
- 株式や債券を保有し続けた場合
- 株式や債券を全て売って現金化した場合
どうなるのか?という調査になります。
ある程度の下落が来たら『まだ下がるかも?』とか『景気後退か?』とかいろんな不安が出てくると思います。
そして狼狽売りして市場から退場…..なんてこともあり得るかも。
しかし、それでは資産を最大化できない場合があります。
下の画像がバンガード社の調査結果になります。
(引用:https://corporate.vanguard.com/content/corporatesite/us/en/corp/articles/focus-long-term-market-results.html)
この画像について説明していきます。
まず今回の調査の条件は
- 株式を60%、債券を40%という整ったポートフォリオで運用している
- 株式が10%以上下落したら、3か月間、6か月間、および12か月間を全額現金にした場合を想定
この画像では暴落時に株式・債券を共に狼狽売りした場合、下記のように現金が負ける可能性が高いということが書かれています。
- 左は株式と債券を暴落時に全て現金化して3ヶ月過ごした場合、74%の確率で現金のみのポートフォリオが負ける
- 真ん中は株式と債券を暴落時に全て現金化して6ヶ月過ごした場合、71%の確率で現金のみのポートフォリオが負ける
- 右は株式と債券を暴落時に全て現金化して12ヶ月過ごした場合、87%の確率で現金のみのポートフォリオが負ける
では一体どのくらいマイナスのリターンになるのでしょうか?
- 左(3ヶ月間現金化)は狼狽売りすることで平均−4.1%のリターン
- 真ん中(6ヶ月間現金化)は狼狽売りすることで平均−7.4%のリターン
- 右(12ヶ月間現金化)は狼狽売りすることによって平均−13.5%のリターン
このように狼狽売りすることはマイナスのリターンになる確率が高いということがわかりました。
さらに現金化した状態が長ければ長いほど大きくマイナスになる可能性が高いということもわかりました。
つまり、暴落時に焦って売ることは損失を減らすことには繋がらず、むしろ機会損失によってマイナスを大きくする傾向があります。
- 狼狽売りはマイナスのリターンに繋がりやすい
- 現金化している期間が長ければ長いほど機会損失が大きくなる可能性が高い
今回の調査においては
- 株式はRussell 3000 Index
- 債券はBloomberg US Aggregate Bond Index
による計算をしています。
まとめ
- 株式が10%暴落した時に株式と債券を全て現金化すると損失を出す可能性が高い
- 現金化している期間が長ければ長いほど損失も大きくなる傾向が有る
- 今回の調査は世界有数の大手資産運用会社『Vanguard社』による調査
今回は暴落時に資産を売るとどうなるのか?という調査をまとめたものを解説しました!
よくSNSでも『狼狽売りはダメ、絶対』みたいな感じで言われていることが多いです。
でも実際にどうダメなのか?ということがあまり詳しく紹介されてることはないと思いました。
そう思ったので、今回は最強クラスの運用会社のバンガードさんに狼狽売りがダメな理由を紹介してもらった次第ですw
狼狽売りをすると『◯%程度の損失がある』、『◯%の確率で暴落時でも運用し続けている人に負ける』ということが分かったと思います。
今すぐお金が必要!という時以外は大抵の場合は売らずに保有しておく方がベターなんじゃないかなと個人的には思いました!
というわけで、今と将来の生活を少しでも豊かにするためにコツコツと資産形成頑張っていきましょう!
ではまた!