この記事では
- 新興国(グローバルサウス)は今後成長するのか
- 新興国(グローバルサウス)が注目される理由
について解説していきたいと思います!
それではやっていきましょう!
そもそもグローバルサウスって何?
グローバルサウス=新興国全てではない
これはわかってるよ!っていう方が多いかもしれません。
まず、グローバルサウスというのは、一般的に
南半球を中心に位置する新興国や発展途上国のことを指します。
また、大国や先進国から独立した価値観を持ち、独自の経済発展をしようとする新興国の国々のことです。
アフリカや南アメリカ、アジア諸国ですね。
昔は中国もグローバルサウスとして含まれていたようですが、最近は中国は含めていない場合が多いようです。
SBIではこの青色部分の国々のことを指しています。
人によって色々解釈は違うかもしれませんが、大体このような国々であると思っておけばOKです。
グローバルサウスはなぜ注目されるのか?
理由1:米国株ブームが終わった考えられるから
ブームは10年ごとに変わる傾向があります。
- 1960年代:米国株
- 1970年代:金
- 1980年代:日本株
- 1990年代:米国株
- 2000年代:新興国株
- 2010年代:米国株
こんな感じでブームが移り変わっています。
そして、なぜ次はグローバルサウスなのかというと、世界の中国離れが進んでいるからです。
日本の企業も中国の生産拠点を東南アジアに移したり、米国も中国の生産拠点をメキシコに移したりしています。
その結果、グローバルサウスに投資資金が流れやすくなります。
- 米国株ブームが終わった可能性がある
- 新興国株へ生産拠点が移され、新興国へ投資資金が流入しやすい
理由2:今後ドルの価値が下がっていくから
通貨の価値は金利によって動くことが多いです。
去年からFRBが政策金利を上げていくことでドルの価値は上がってきました。
かなりのドル高になってきましたね。
しかし、金利はある程度高い水準になってきています。
そしてそろそろ政策金利は頭打ち。
少し先を見れば利下げに転じて金利が下がっていくことが予想されます。
それに伴ってドル安の流れができることも予想できます。
では、
なぜドルの価値が下がるとグローバルサウスは注目されるのか?
引用元:https://ronaldread.blogspot.com/2018/09/emerging-market-us-dollar-index.html
上の図のように新興国株とドルの価値は逆の動きをすることが多いです。
つまり、少し先の話になりますが、ドルが下がる時に新興国株の上昇が期待できます。
- ドル高になると新興国株は下落
- ドル安になると新興国株は上昇
する傾向がある。
理由3:中国のバブル崩壊と台湾有事
中国の恒大集団の破綻の話題で知れ渡ってきましたが、中国の不動産バブルが崩壊しています。
資金繰りが悪化して経営危機に陥っている企業は他にも多くあり、連鎖的に倒産するかもしれないと予想されています。
不動産会社が倒産するかもしれないというのに、住宅を買い向かう消費者は少ないですから、余計に資金繰りが悪化していくと思われます。
そして、不動産の値下げ競争が激化し、デフレに陥る可能性があります。
日本のバブル崩壊のようですね。
また、中国と台湾の問題である『台湾有事』についても懸念されています。
こうしたことから中国から資金が流出しています。
そして、今後は中国の代わりとなる新興国へ資金が流入することが考えられます。
それがグローバルサウスだと予想できるわけです。
日本株でも中国シェアが高い銘柄の株価が下がったりしていますね。
- 中国不動産バブルの崩壊
- 台湾有事への懸念
から中国から投資資金が流出し、その資金はグローバルサウスへ
理由4:グローバルサウスの国々のドル離れ
石油をドル建てで取引するというペトロダラー体制というものがあります。
『米国がサウジアラビアの安全を確保する代わりに石油をドルで取引してね。』
というものです。
これにより、石油が欲しい国はドルを保有する必要がでてきます。
つまりドルの需要が高まり、ドルは世界で強い力を持つ通貨になりました。
しかし、最近サウジアラビアと米国の関係が悪化してきています。
そういうこともあり、サウジアラビアは、
『ぶっちゃけ石油貿易の決済はドル以外で取引するのもアリだよ。』
というコメントをしています。
こうしたことからドル需要が弱まるのではないかという懸念も広がっています。
また、ASEANなど他の新興国などでもドル依存を減らしていこう!
という動きが大きくなってきています。
さらにBRICSの国々が新たな通貨を作ろうという話もあります。
こうしてドルの需要が弱まると結果的に『理由2』にあるようにドル安が進み、新興国株が上がるという可能性があります。
ただ、ドルの強さがそう簡単に崩れるとは思えないというのが個人的な意見です。
- 新興国がドル依存から抜け出そうという動きがある
ドル安→新興国株上昇
理由5:新興国株の成長
また、2000年代に流行った『BRICS』のGDPは急激に伸びています。
人口も『G7』の数倍です。
ただ、これは昔から言われていたことですね。
インフラ整備がしっかり整うことで人口の増加の恩恵をしっかり受けることができると思います。
時間が経つにつれて新興国の成長は進みやすいといえるでしょう。
ただ、法整備など先進国と比べてまだまだ成長しにくい環境でもあるということも覚えておきましょう。
また、理由1でも言ったように現在先進国の持つ工場などが中国から他の国に移っています。
ニアショアリングと言って、既存の事業拠点から近い近隣国に移す動きが活発になっています。
- アメリカはメキシコなどへ。
- 日本はタイやベトナムなどへ。
- ヨーロッパはトルコやセルビアなどへ。
このようにグローバルサウスへの資金流入により成長が促されることが考えられます。
まとめ
- グローバルサウスは南半球を中心に位置する新興国や発展途上国のこと
- 米国株→グローバルサウスへ株式のブームが移り変わりつつある
- 今後ドルが下がって新興国株が上がる可能性がある
- 中国離れによってグローバルサウスに投資資金が流れる可能性がある
- グローバルサウスのドル離れによってドル安→新興国株の上昇の可能性がある
- グローバルサウスはニアショアリングなどにより今後も成長すると考えられる
10月5日に募集開始、10月20日に運用開始の投資信託にグローバルサウスにまとめて投資ができるものが誕生します。
『EXE-i グローバルサウス株式ファンド』という投資信託です。
信託報酬も比較的安く、買付手数料も無料。
非常に買いやすい投資信託だと思います。
SBIからの発表だったのでSBI証券では購入できるはずです。
このような投資信託ができるのもグローバルサウスのブームによるものだと考えられます。
あまり、ポートフォリオの大きな割合をグローバルサウスなどの新興国株で占めてしまうのはオススメしません。
新興国株はリスクが高いからです。
また、ETFでもいろいろと新興国株には投資ができます。
新興国株はもれなくリスクが高いものばかりなので、自分のリスク許容度に見合った投資をするようにしましょう!
それでは、今と将来の生活を少しでも豊かにするためにコツコツ資産形成頑張っていきましょう!
ではまた!