この記事では
- 2023年はどういう1年だったか?
- 2024年はどうなるか?
すごーく簡単に振り返ります。
僕はどう言う動きをしていたか?という話もついでにしていきますね。
2023年の振り返り
あんまりたくさん書くと長くなるので少なめにします笑
インフレ
2022年から続く世界中のインフレ。2023年にはかなり鈍化しました。
例えば米国のCPI(消費者物価指数)を見てみましょう。
- 2022年11月時点:前年比7.1%
- 2023年11月時点:前年比3.1%
4%も落ち着きました。
金融引き締めによって大きくインフレ退治を進められた一年となりましたね。
ちなみに日本のインフレ率はどうでしょうか?
同じくCPIを見ていきましょう。
- 2022年11月時点:前年比3.8%
- 2023年11月時点:前年比2.8%
1%のインフレ鈍化です。
日本はほとんど金融引き締めをしていないので、海外のインフレが落ち着くことで日本のインフレも落ち着いてきました。
海外のインフレが落ち着けば、日本のインフレももう少し落ち着くと考えられます。というかそう考えているから日銀は金利を上げないんだと思います。
インフレについては2024年以降も注目していかなければならない項目です。
米国の銀行破綻
2023年3月に米国のシリコンバレー銀行が経営破綻しました。
原因は金利の急上昇による債券価格の低下。
大きな含み損を抱えました。
そうした様子を『やばい!』と思ったベンチャー企業は一気に預金を引き出しました。
その引き出される預金を準備するために含み損を抱えた債権を手放す必要があり、資産が枯渇。
そして経営破綻です。
米国の地銀は暴落。大きな銀行の株価もそれなりに下がりましたね。
そこで米国のFRBは地銀を助けるために支援しました。
それは当時強く金融引き締めを進めていたFRBの行動とは矛盾したものでした。
この行動は金融緩和の一環となり、インフレ鈍化の足を引っ張る形となりました。
ちなみに僕はそこでU.Sバンコープを買いに走ったので、今は結構含み益状態です(自慢です、すみませんw)
暴落のチャンスをうまく掴めた時期でした。
PBR市場1倍割れ問題
こちらも2023年3月。
東京証券取引所が、PBR1倍を下回る上場企業に対して、改善策を要請しました。
そして、その結果PBR1倍割れ企業は株主還元を期待され、投資家から人気化。
バフェットが商社株を割安だと言って購入したのも実際にPBRは1倍を割れていましたね。
そのような銘柄が多かった日本市場ですが、株主還元は活発になり、今では1倍を超えているものも多くなりました。
今でもPBR1倍割れの銘柄は少なくないですが、少しこの問題に対する企業の意識が薄れてきているように感じます。
東証から改めてこの問題について発信してほしいですね。
このPBR1倍割れ問題は僕だけじゃなく多くの人が恩恵を得たと思います。
FRB利上げの終了
7月時点で米国の利上げは終わりを迎えました。
実際には本当に終わりだと確信を得られたのは11月〜12月です。
それまでは『何かあれば躊躇わず引き締める!』くらいの勢いでした。
しかし、利上げの終了が確信されてからは株式市場の上昇も著しく、11月以降だけでS&P500種指数は10%以上の上昇を見せました。
金利と株式の関係は投資において本当に重要ですね。
イスラエル・パレスチナ問題
2022年のウクライナ戦争に続いて2023年10月にイスラエルでも武力衝突がありました。
ウクライナ戦争に比べると経済への影響は限定的でしたが、今後この戦争がどう広がっていくかでも変わってきます。
世界が分断化されていくという中、戦争などでそう言ったことが加速する可能性があります。
一方で米国の覇権がまだまだ続く可能性もあります。
未来は誰にも読めない部分があるので、米国株が中心ではありますが、僕は新NISAでは全世界に投資したいと思います。
FRB利下げ開始宣言
2023年12月のFOMCにおいてパウエル議長は利下げについて言及しました。
この利下げの示唆がパウエル議長からの『クリスマスプレゼント』なんて言われて株式市場は大きく上昇。盛り上がりました。
FRBとしては2024年には3回の利下げの可能性を示しています。
しかし、市場参加者は6回の利下げを織り込んでいます。
こうしたことから、少し株式市場は過熱感が強いように感じます。
個人的には思ったように利下げが進まない気がしています。(FRBの言う通り2024年に3回とかそれ以下)
そう思うのは単純に今までの市場参加者の楽観的な予想は外れ続けているからです。
結局のところ経済指標をチェックしながら自分ですり合わせていくしかなさそうです。
利下げの示唆はしたものの、2024年は株式は急上昇せずに、緩やかな上昇になるのかなと思っています。
2024年について
こちらも少なめにざっくりと解説していきます。
インフレの鈍化
上で触れたように2023年11月時点で前年比3.1%とかなり落ち着いてきました。
ちなみにPCEデフレータというCPIよりもFRBが重要視するインフレ指標はCPI以上に下げています。
つまり既にかなりインフレは鈍化しています。
11月時点:PCEデフレータ(前年比)は2.6%
目標は2%なので、それまで気を緩めるわけにはいかないですが、確実にインフレは今後も鈍化していくと考えられます。
パウエル議長にはインフレの再燃だけには気をつけた舵取りをしてほしいですね。
米国景気後退?
景気後退が来ると言われている一方、景気後退は回避するだろうと言う声も大きくなってきています。
しかし、この利上げ局面において景気後退を避けられたのは1960年以降11回のうちたったの1回。
逆イールド(長短金利差の逆転)なども含めて景気後退のシグナルは出ています。
あまり楽観視はせずに景気後退は来るものだと構えておいた方が良さそうです。
ちなみに景気後退の判断基準としては失業率が使われます。
失業率が急上昇した時には既に景気後退に入っている可能性があります。
米国の利下げ開始
上でも話した通り、米国FRBは利下げの可能性を示唆しました。
金利の低下は株式市場とっては追い風です。
特に小型株は金利の影響を大きく受けます。
つまり、小型株は利下げによって大きく上昇する可能性を秘めていると言うわけです。
実際に利下げを示唆されたことで米国小型株は大きく上昇し始めました。
ただ、一方で金利の低下はドル安を進めます。
今、米国株へ投資してもドル安が進むことによって円換算した時それほど資産は増えないかもしれませんね。
日本の利上げの可能性
日本でも利上げの可能性が囁かれ始めていますね。
特に2024年4月に利上げされるのでは?と言われています。
実際どうなるかはわかりません。
日本はコストプッシュ型のインフレで海外の物の値上げの影響が大きかったですよね。
日本はそれほど賃金は上がっていませんし、海外のインフレが鈍化することで日本もインフレが鈍化する可能性は十分にあります。
なので、むやみに利上げができるか?というと正直微妙だと思います。
日本においてもCPIなど経済指標の確認をしていく必要がありそうです。
もし、利上げされると円高が進むと考えられます。
円高恩恵銘柄(輸入品を扱う企業)や、金利上昇銘柄(保険や銀行)が注目を浴びそうです。
円高ドル安?
金利が上がればその国の通貨の価値は上がり、金利が下がればその国の通貨の価値は下がります。
- 日銀による金利の引き上げ
- FRBによる金利の引き下げ
もし両方が起こればかなり円高ドル安は進むと思われます。
FRBによる利下げはほぼ確実に行われると思いますし、欧州の中央銀行(ECB)も利下げを示唆しています。
また新興国は先立って利下げを行っています。
つまり、他国の金利が下がるのでそれぞれの国の通貨の価値は下がります。
そして相対的に円の価値は上がることになります。
今よりも円高になるのはほぼ間違いなく来るシナリオです。
米国大統領選挙
2024年は大統領選挙の年です。
大統領選の年はそこまで大きく上昇しない傾向にあるものの米国株は上昇する可能性が比較的高い年です。
2000年のITバブル崩壊や2008年のリーマンショックの時はひどかったですが…
これはアノマリーで根拠は明らかにされていません。
ですが、アノマリーとは人々にはそのような動きをする傾向があるという統計的な証拠はあると思っています。
また、アノマリーがあるということはそのアノマリーに沿って行動する人もいると考えられます。
何にせよ有名なアノマリーは意識しておいてもいいと思います。
まとめ
- 2023年はインフレが鈍化、2024年前半も引き続きインフレを抑え込む
- 2023年米国の地銀の経営破綻がインフレ鈍化を遅らせた
- 2023年日本のPBR1倍割れ問題。株式市場は株主還元に積極的な銘柄が増えた
- 2023年末FRBは2024年に利下げをすると示唆。
- 2024年も世界はインフレを抑えることを意識
- 米国は景気後退の可能性もあり
- 大統領選の年は株式市場にとってはプラスになる可能性が高い
- 2024年は世界の金利動向から円高になる可能性が高い
2024年始まりましたね!
今回は2023年を振り返りつつ、2024年の動向について考えてみました。
アノマリーというは本当に不思議で、例えば、
『1月の相場が強いとその年はプラスで終える』というものもあります。
2023年は実際にその通りで、2022年は1月をマイナスで終えた結果、1年を通してもマイナスで終えました。
今年も注目をしていきたいところです。
ちょっと長くなってきたので今回はこの辺で!
今と将来の生活を少しでも豊かにするためにコツコツ資産形成を一緒に頑張っていきましょう!
では今年もよろしくお願いします!