この記事では
- S&P500の全世界株を同時に持つ意味
について解説していきたいと思います!
それではやっていきましょう!
S&P500と全世界株を同時に持つ理由
分散効果
基本的に異なる銘柄を持つのは分散投資をすることによってリスクを抑えるため。
というのが大きな理由になると思います。
全世界株式を持つことで米国株以外も保有することになるので、確かに多少はリスクを抑えることはできると思います。
しかし、そもそも株式は基本的には相関性が強いためそれほどリスク分散にはなりません。
『地域分散をすることによってわずかにリスクを変えることができる。』
といった程度の話です。
確かに米国が没落した場合を考えると全世界株式を持つことには意味がありそうですが、ほとんど意味はないと言って差し支えないでしょう。
ではS&P500と全世界株式を持つことにはどのような意味があるのでしょうか?
節税効果
大きく意味を持つのは税金対策としてです。
ご存知の通り投資にかかる税金は約20%です。
含み益が100万円なら20万円が税金になってしまいます。
しかし、2つの投資信託を持った場合は含み益はそれぞれ異なります。
例えば
- S&P500に100万円投資→120万円に成長(20万円が含み益)
- 全世界株式に100万円投資→110万円に成長(10万円が含み益)
この時点でもし100万円の現金が欲しい場合は売却する必要がありますね。
S&P500を100万円売却した場合
100×20/120×0.2=約3.3万円
この3.3万円が利益にかかる税金ということになります。
続いて
全世界株式を100万円売却した場合
100×10/100×0.2=約2万円
この2万円が利益にかかる税金ということになります。
では次に上の例に挙げた2つの投資信託がもし一つの投資信託だとしたら?
- ある投資信託に200万円投資→230万円になったと仮定(30万円の含み益)
ここから100万円を現金化したとします。
ある投資信託を100万円売却した場合
100×30/200×0.2=約3万円
この3万円が利益にかかる税金ということになります。
というわけで、3パターン見てきましたがそれぞれ同じ100万円分の売却だとしてもかかる税金が変わりましたね。
結果としては含み益が小さいものを売ることで税金の支払いが小さくて済む。(税金の支払いを先延ばしができる)
ということになりました。
このようにもし売却して現金化する場合は含み益が小さいものから売却することで支払う税金を先延ばしにすることができます。
税金の先延ばしは運用できる金額を最大化できるのでやっておいて損はないです。
こんな方法もある
さて、今回は全世界株式とS&P500を例にしましたが、当然この組み合わせ以外でも節税効果は期待できます。
そこで、一つ思いつくのが
- 全世界株式と全世界株式
- S&P500とS&P500
というように同じものに連動した商品です。
eMAXIS SlimとSBI・Vシリーズ、楽天シリーズなど同じ指数に連動した商品はあります。
投資をするタイミングさえ変えることができれば取得単価が変わるので先ほどの全世界株式とS&P500の例のような節税を行うことができます。
もしくは楽天証券、マネックス証券、SBI証券など証券会社を変えてeMAXIS Slimを買うのも一つの手段です。
- 全世界株式と全世界株式
- S&P500とS&P500
というような同じ指数への投資でも証券会社や投資商品を変えることで節税できる。
まとめ
- S&P500と全世界株式の投資はリスク分散効果はかなり小さい
- 異なる投資信託を持つことは節税効果が期待できる
- 同じ指数に連動した投資商品でも節税効果は期待できる
- 全く同じ投資商品でも証券会社を変えることで節税効果が期待できる
今回は巷ではよく意味が無いと言われるS&P500と全世界株式の両方に投資をすることについて解説しました。
確かに分散効果という視点ではあまり意味はありません。
リスク分散をしたい場合は株式ではなく、債権やゴールドを合わせるなり、現金比率を高める方が効果が期待できます。
しかし、節税という視点で考えると確実に効果はありそうです。
ただ、保有している投資商品を全て一気に売ってしまうという場合は意味がないので注意してください。
でもそんなことする人はあまりいないんじゃないかなと思います。
できるだけ長く、できるだけ多くのお金を運用していたいという人はこういう手法で、いろんな証券会社や投資商品を使って投資をするのはアリだと思います。
いろんな投資信託を持っていても意味が無いという人もいますが、あくまでも分散効果はあまり無いという意味なのでしょう。
とは言っても手数料など他にかかるお金も重要なので、投資信託をたくさん持っていればいいというわけではありません。
いろんな投資信託に分散するのは良いのですが、低コストの優良商品だけにしましょう。
というわけで、今と将来の生活を少しでも豊かにするために一緒にコツコツと資産形成を頑張っていきましょう!
ではまた!