この記事では
- 暴落時に高配当株は買ってもいいのか?
ということについて解説していきたいと思います。
それではやっていきましょう!
暴落時は高配当株の買い時?
『高配当株は株価が下がった時に買うべきである。』
とよく言われます。
実際のところはどうなのでしょうか?
株価が下がる時といえば暴落時。
コロナショックやリーマンショックなど有名な暴落は色々ありますね。
過去の暴落からどうだったのかいろんな銘柄を見てみましょう!
人気な高配当銘柄をいくつかピックアップして見ていきます!
三菱商事
三菱商事は投資の神様であるバフェットも一目置く優良銘柄です。
配当利回りは2010年以降で見るとざっくり2%〜3%台半ばあたりで推移していることが多いです。
特に最近になって高配当株化した印象で、最近は3%台はあることが多いです。
そんな三菱商事が配当利回りが高かったのがコロナショックによる暴落時です。
暴落をチャートで見てみましょう。
三菱商事 長期チャート
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Google Financeより引用
コロナショックは2020年に起きました。
しかしチャートで見るとそれほど大きな下落には見えませんね。(コロナショックは下落期間が短かったこともありますが…)
この時、三菱商事の配当利回りは5%台後半でした。
そしてその後かなり上昇しました。
確かにその後の円安が業績に対してかなり追い風になったこともありますが、日本を代表する大企業で、そもそも稼ぐ力のある三菱商事にとって暴落はまさに買いを進めるべき瞬間だったのではないでしょうか。
また、バフェットが買い増したりいろんな追い風がある企業ですが、それはそれだけ魅力的な企業だからですね。
ちなみに配当利回りが5%を超えている期間はかなり短く、4%を超えている期間もそこまでありません。
機会損失などを考えると4%をある程度超えたら買い増ししてもいい銘柄かもしれませんね。
日本電信電話(NTT)
三菱商事はかなり上昇しており注目を集めていた銘柄です。
次は最近かなり下落して上値が重いことで話題になっている銘柄でも見てみましょう。
そう『NTT』ですね。
個人的には大好きな銘柄で、IWONにはかなり期待しています。
IWOMが商業化できたら復活してくるんじゃないかなぁと思っているところであります。
NTTはさすがディフェンシブ株です。
配当利回りはかなり安定しています。これは株価が安定しているとも言えますね。
配当利回り振れ幅は2%台後半から3%半ばといったです。
たまに3%台後半(3.8%とか3.9%あたり)になることがあるのでそうしたタイミングが買い場だと言えそうです。
そしてそうしたタイミングは直近ではやはりコロナショックですね。
チャートを見てみましょう。
三菱商事よりも長いデータがあるので見れるところは見ていきましょう。
NTT 長期チャート
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Google Financeより引用
NTTは2000年〜2002年に暴落が起きました。
ITバブル崩壊の影響ですね。
ネット関連の銘柄は軒並み暴落した時期でNTTも例外ではありませんでした。
その時の株価に戻るまで20年以上の月日がかかりました。
ディフェンシブ株と言ってもこのようなことが起こり得ます。
個別株の恐ろしさですね。
しかし、現在はそこまでの過熱感はありませんし、その時よりも利益をしっかり得る経営をしています。
とはいえ、どの個別株にも言えますがあまりに加熱するようなら逃げる必要もあると思います。
話がそれましたが今回は暴落で買うべきか?ということでしたが、やはりこれも買うべきだと思います。
今では株価はしっかりと上がっていますからね。
配当利回りでいうと3%台後半、4%を超えるようなら買い増ししていきたくなる銘柄です。
日本たばこ産業(JT)
日本の高配当株といえばJTです。
たばこは利益を配当に回しやすい事業です。
理由は非常にシンプルな事業で利益は安定しており、設備投資も大して必要ないからです。
その結果、利益をどうする?となると株主還元だ。ということになるんですね。
実はJTは割と高配当ではない時期も長かったんです。
配当利回りは2010年は1%台でしたし、それ以降5年ほどは2%台でした。
今となっては4%を超えている状態が当たり前になってきていますね。
なのでかなり振れ幅があります。
ではどのくらいが買い場なのか?
まずはチャートを見てみましょう。
JT 長期チャート
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Google Financeより引用
かなりの値動きです。
JTは今では高配当株の代表的存在です。
その理由として安定して配当金を出している点があります。
つまり、株価が動いても配当金は安定的であるということです。
しかし、あまりに株価が高いときはそれほど高配当ではない場合があります。
ということは高配当株としてJTを買いたいのであれば、株価が下がっている時を狙うしかないとも言えますね。
最近は円安の追い風もあり、かなりの高配当を維持しており、4%台は固いです。
しかし、コロナショック時などの暴落時は7%を超えています。
なので、理想は7%超えくらいで買うのがいいと思いますが、6%台くらいでも悪くないと思います。
個人的には5%台だと少し物足りなさを感じてしまう銘柄です。
日経高配当株50(1489)
一つ一つの銘柄全てを見るのは難しいです。
なので次は高配当株をまとめたETFである『NEXT FUNDS 日経高配当株50(1489)』を見ていきましょう。
日経平均の高配当銘柄の寄せ集めです。
だからただ高配当なだけで、業績が悪いと減配もしちゃいます。
つまり業績が悪くて暴落してしまうと減配してしまう銘柄もたくさん含まれているというわけです。
こうしたものの場合は暴落時に購入するのは適切なのか?
2018年〜2024年の平均分配利回りは4.26%です。
2022年は5%台後半で4%台後半であれば配当利回りは高い状態と言えます。
1489長期チャート
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Google Financeより引用
ここで注目したいのも2020年のコロナショック時です。
上で言ったように最も分配利回りが高かったのは2022年でした。
2020年の暴落時の分配利回りは3%台前半と実はかなり低かったのです。
理由は非常にシンプルで、株価が下がったと同時に分配金も下がったからです。つまり減配ですね。
ではコロナショック時は分配利回りが低かったから買い時ではなかったか?というとそうではありません。
そこから大きく増配して株価も戻っています。
2024年の分配金で2020年の額取得額から分配利回りを計算すると、分配利回りは8%近くになります。
もちろん5%台後半の分配利回りの時も買い時と言えました。
しかし、やはり長い目で見ると暴落時は買い時でしたね。
なにより、投資信託やETFは分散投資ができ、個別株と比べて比較的安全です。
暴落時の恐怖で個別株を買い向かうよりも比較的安心して買い向かうことができるのではないでしょうか?
SCHD
日本株だけではなく米国株も見ていきましょう。
最近増配率の高い高配当ETFとして話題のSCHDです。
楽天証券やSBI証券で投資信託でなら購入が可能です。
これはただ高配当なだけではなくて、10年以上連続で配当金を出し続けている銘柄を約100銘柄集めたものです。
比較的安定した配当を出す銘柄が選ばれているとも言えます。
そんなETFの価格は安定的なのか?
とりあえず値動きを見てみましょう。
SCHD 長期チャート
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Google Financeより引用
比較的安定的に伸びている印象です。
たまに大きな下げが来る時もありますが、それほど時間をかけずに元の株価に戻るような底堅さを感じられるチャートですね。
安定した値動きの銘柄は安定した分配利回りとなっています。
分配利回りが3%前後の時が最も長いですが、2022年末以降は3%台半ばくらいの期間が多かったようです。
しかし、最も分配利回りが高かったのはやはり2020年のコロナショック時でした。
2020年は最大4.37%まで分配利回りが上昇しました。
そして、今回のトランプ大統領による関税政策による下落によって4%を超える分配利回りになったと考えられます。(分配金が確定していないので推測)
SCHDが4%の分配利回りが4%を超えたのは実はコロナショックと今回の下落の2回だけです。
つまり4%超えは買い時だと言えそうです。
4%までいかなくとも3%台後半まで分配利回りが上がれば十分に珍しい状況なので買ってもいい水準ではないかなと思います。
なにより1489と同様に投資信託やETFは分散が効いているので比較的安心して買い向かうことができるのが最大のメリットだと思います。
まとめ
- 三菱商事
- NTT
- JT
- 日経高配当50
- SCHD
どれも暴落時に購入していれば大きなリターンを得られていた。また、配当金も効率的に増やすことができていた。
今回はこの5つの銘柄を調べました。
しかし、暴落には何らかの原因があります。
それが企業を潰すこともあります。
そうした不安定な銘柄は暴落時に購入するのは倒産の可能性も含めて少し怖いように思います。
ですが、ただの恐怖によって売られる大型株なんかはまさに買い時になりやすいのが暴落です。
もちろん一時的に業績は落ちることはあるかもしれませんが、それ以上に恐怖で売られることによる下落は大きいものです。
暴落時はそういうチャンスなのでそう簡単には潰れない企業や分散の効いている投資信託などを購入するといいと思います。
結局は『利益×その企業への期待値』が株価になります。
暴落時は恐怖でほぼ全ての銘柄の期待値が異常なほど下がるというわけです。
そしてその恐怖感が過ぎ去るとまた期待値は戻ってきます。
株価も元通り、あわよくば企業は一難を乗り越えてより稼ぐ企業になっているかもしれません。
そうした体力のある企業に投資をしてどんどん資産を増やしていきたいですね!
というわけで、今と将来の生活を少しでも豊かにするために一緒にコツコツと資産形成を頑張っていきましょう!
ではまた!