この記事では
- 米国景気後退を示す超重要な指標
について解説していきたいと思います!
それではやっていきましょう!
米国景気後退を示す指標
米国の景気後退を示す指標が現状どうなっているのか?
ということを確認していきたいと思います。
今回は逆イールドについて。
最近はほとんどの人が関税に気を取られて経済指標をあまり見ていない気がしています。
逆イールド
逆イールドとは短期金利が長期金利よりも高くなる現象です。
この逆イールドが正常な状態(長期金利が短期金利よりも高い状態)に戻った時景気後退が来ると言われています。
逆イールドについて
過去にはこんな記事で紹介もしました。
今回の逆イールドは期間が過去と比べて長く、上の記事では『1〜2年ほどで景気後退が来るというシグナルである』と紹介しましたが、すでにそれ以上に時間が経っていますね。
そして今は株価が下がってきている状況です。
というわけで状況を再確認しましょう。
主に、この逆イールド解消による景気後退は
- 2年債利回りと10年債利回り
- 3ヶ月債利回りと10年債利回り
が参考にされることが多いです。
では現在の状況を見ていきましょう。
2年債利回りと10年債利回り
実はこの2つの債権利回りは結構前に逆イールドは解消されています。
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引用:https://fred.stlouisfed.org/series/T10Y2Y
グレーの網掛け部分が景気後退の期間です。
2024年の8月、9月あたりには逆イールドは解消されています。
また、過去の1980年台は逆イールドの最中に景気後退が来ています。しかし、それ以降は逆イールドが解消されてから3〜6ヶ月ほどで景気後退に入っています。
逆イールドの解消が9月だとすると、6ヶ月後は3月になります。
2月の後半からS&P500も下落しています。
もし今すでに景気後退に入っているというのであれば、だいたい時期は会っているような気がします。
3ヶ月債利回りと10年債利回り
では次は3ヶ月債利回りで確認していきましょう。
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引用:https://fred.stlouisfed.org/series/T10Y3M
※2年債利回りとの差よりも切り取り期間が短くなっています。
こちらも2ヶ月から8ヶ月ほどで景気後退入りしていることを示しています。
少し現状の利回り差が見えづらいので拡大してみましょう。
![]()
引用:https://fred.stlouisfed.org/series/T10Y3M
今は解消されたりまた逆イールドに戻ったりかなり不安定な状況です。
逆イールドの最中でも景気後退に入る可能性はあるのでなんとも言えない状態です。
ただ、FRBによる利下げが行われる頃にはおそらくこの逆イールドは解消されると考えられます。(政策金利の変更は短期金利に大きく影響を与えるから。)
そして、現在(2025/4/21時点)では利下げは6月に行われるという予想がされています。
仮に6月にこの3ヶ月債利回りと10年債利回りの逆イールドが解消されると考えるなら、2025年のうち、もしくは2026年の頭頃に景気後退が来ると予想することができます。
当然これは逆イールドにのみ注目をした予想になります。
なので他の経済指標もしっかり確認をした上で判断していく必要があります。
米国の景気後退を判断するのは全米経済研究所です。
さまざまな経済指標を確認した上で景気後退を判断します。
最近は経済指標も弱くなってきている項目が少なくありません。
逆イールドの解消だけを盲信しないようにしましょう。
まとめ
- 逆イールドとは短期金利が長期金利よりも高い状態のこと
- 2年債利回りと10年債利回りの逆イールドは2024年に解消されている
- 3ヶ月債利回りと10年債利回りの逆イールドは不安定な状態
- 逆イールドは解消されてから数ヶ月で景気後退に入る傾向がある
今回は現状の景気後退懸念のお話でした。
景気後退かどうかを判断するのは上でも書いたように全米経済研究所です。
仮に今が景気後退に入っているとして、『景気後退していた』ということがわかるのは1年後とかかなり先のことです。
景気後退に入っているタイミングでは誰も教えてくれないので、やはり株価は経済指標の悪化と共に下がっているタイミングが買いだと思います。
そういうタイミングで買うことができれば将来的に伸びる可能性が非常に高いです。
実際のところ、このように景気が悪化している状態やトランプ大統領の関税で市場が不安定になっている状態では弱気な発言がSNSでも散見されます。
とはいえ歴史を見ればこうした状態の多くは買うべきタイミングです。
ただし、投資の時間軸は人によって違います。
例えば資産の取り崩し期に入るような年齢の方の場合はわざわざ景気後退に付き合って資産額減らす必要はありません。
思い切ってポートフォリオの調整をすることも大切です。
あくまでも暴落、景気後退の恩恵を受けることができるのは今後も長期的に投資ができる方のお話です。
毎回のように言っていますが自分のリスク許容度だけは見誤らないようにしましょう。
ちなみに『今回は違う』、『ドル離れ』、なんてことが言われていますが、リーマンショックのころも同じようなことが言われていましたねぇ。
専門家の予想もインフルエンサーの発信内容もコロコロ変わります。
あまり真剣に聞かずに、今の自分の状況にあった投資を続けていきましょう。
というわけで、今と将来の生活を少しでも豊かにするために一緒にコツコツと資産形成頑張っていきましょう!
ではまた!