この記事では
- 米国株が最強?
- S&P500に欠点なんてあるの?
- S&P500だけに投資していて大丈夫?
などの疑問に答えていきます。
米国株が最強?
人口が増え続けている
米国は人口が増え続けており、今後も増え続けると予想されています。
それは移民の受け入れによるものです。
人口が増加するということは、単純に労働力が増えます。また、消費活動も増えることになります。その結果、企業は生産力が上がり、売上も伸びることになります。
数字が伸びると株価は成長するので、米国株は成長を続けると予想することができます。
GDPが伸びている
米国は日本と比べてGDPが右肩上がりに伸びています。
GDPは国内総生産のことで、
GDP=消費+投資+政府支出+(輸出ー輸入)で示されます。
この中でも消費(民間消費)はかなり大きな割合を占めています。(60%程度)
なので、GDPの伸びには上で述べた人口増加も大きく関わってきます。
※世界銀行のデータを使用し株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドが作成(auカブコム証券 https://kabu.com/sp/item/foreign_stock/us_stock/column/3.htmlより引用)
日本と米国のGDPの伸び率の差です。米国の方がかなり伸びていますね。
日本は人口が減少傾向なので、GDPの成長率はかなり厳しい状況になっています。
このグラフが同じような形で推移していくと考えると、米国株はまだ成長すると考えることができます。
株価の成長率が高い
今回はS&P500を例にしますが、ダウ平均も同程度の伸び、ナスダックはさらに倍くらいの割合で伸びています。
これはS&P500種指数の1982年から2022年までの40年分のチャートです。大きく上下する場面もありますが、長期で見ると右肩上がりです。
次は日本株。日経平均です。
こちらは1991年からで少し時期は短いですが、日経平均はほとんど横ばいです。成長力の弱さが見て取れます。
米国株は比較的安定した成長をしており、このような成長の歴史からも、まだ成長するであろうという推測が立てやすいです。
S&Pの欠点
米国株のみへの投資
S&P500種指数は米国株のみで構成されているので、米国株のみへの投資になります。
つまり、多くの国がある中で一つの国にしか投資をしないということです。
米国内の企業には分散が効いていますが、世界の国で見ると分散が効いていません。
米国という国が無くなるということは考えにくいですが、米国が最も強い国ではなくなるという可能性はあり得ます。
そのため、米国という国のみへの投資で本当に良いか?ということを考えてみる必要があります。
自らが納得して投資をするなら不安感なく長期投資ができますが、少し不安を抱えながら投資をすると、暴落のタイミングなどで狼狽売りなどをしてしまいかねません。
不安があるようなら、eMAXIS Slim全世界株式など全世界への投資が可能なものを選んでみるといいかもしれません。
GAFAMに依存している
S&P500に連動した投資信託は、時価総額の多いものが多くの割合を占める形となっています。
つまり、大きな会社に多く投資するという形です。
なので、GAFAMのような大きな会社が多くの割合を占めています。
これは
GAFAMのみとGAFAM以外の495社(S&P495)、そして日本のTOPIXを比較したチャートです。
GAFAMを除いたS&P495は日本のTOPIXと同じような値動きでほぼ横ばいです。
つまりGAFAMの成長に大きく依存している形になっています。
もちろん、S&P500の中身は随時変わっていきます。今はGAFAMが強いというだけで、他の強い企業が台頭してくるとその企業への投資割合が多くなるので問題はないと思います。
S&P500への投資だけで問題はない?
S&P500は米国株の80%を網羅
S&P500は米国株式市場の時価総額の約80%をカバーしています。
そして、S&P500は上で述べたように右肩上がりで成長を続けています。
なので、米国がこれからも経済成長をしていくということを信じられる場合はS&P500への投資を行うだけでも十分だと言えます。
しかし、あくまで株式のみへの投資になってしまうので、それ以外の債券などでリスクヘッジを行うのも良いでしょう。
米国を信じられない場合
米国のみへの投資は信じられない、米国がトップの時代は変わっていくという心配がある方はS&P500のみへの投資は控えた方が良いです。
おそらく暴落時に気持ちが耐えられなくなるでしょう。
そこでオススメなのが全世界株式(オールカントリー)です。
他のインド株や中国株など一つの国への投資はあまりオススメできません。米国よりも他の国の方が安定的に成長するということは考えにくいです。
個人的には
S&P500への投資のみで問題ないと考えています。全米株式でも同様に問題ありません。
米国株が最も力が強く、この先数十年でその力関係が変わるとは思えません。
また、もし万が一米国の力が弱くなり、他の国が強くなると全世界株式の中身が米国よりも多くの割合を占める国が出てくるはずです。
それは一気に入れ替わるのではなく少しずつ入れ替わっていくはずです。
そのタイミングで米国株を売ってその国への投資、または全世界株式へ切り替えると良いでしょう。
まとめ
・米国は人口が増えており、GDPも伸び続けている
・米国は歴史的に見ても株価の上昇が続いており、今後も成長が狙える
・S&P500は米国の指数であり、米国にしか投資ができない
・全世界株式の方が分散が効いているので、米国への一点投資が不安な場合は世界へ投資がオススメ
・S&P500は2010年以降GAFAMの成長に頼っているという側面がある
・S&P500は米国株式市場の8割をカバーしている
・S&P500への投資のみで米国株はほぼカバーできているので、S&P500だけへの投資で良いかどうかは米国を信じられるかどうかだけ
今回はS&P500最強説を唱えるインフルエンサーが多いので、S&P500について解説しました。
実際にS&P500はめちゃくちゃ強いと思います。しかし、だからと言って100%勝てる投資というわけではありません。
なので注意は必要ですが、最近の為替市場などを見ても米国の金利に世界が引っ張られるような形で、米国通貨や米国経済の強さを感じます。
とは言っても未来の世界はどう動くかわかりません。
投資は人の意見に流されないようにすることが本当に大切です。
自分の納得できる投資、自分が安心して続けられる投資をして共に将来に備えて資産形成を頑張っていきましょう!