この記事では
- 配当性向について
- 配当狙いの株の中でも安心できるものは?
といった疑問に応えていきます!
配当は高ければいいとは限らない
配当性向
配当性向とは、会社の税引き後の利益(当期純利益)のうち、どれだけ配当に充てるかの割合。
簡単に言うと、
利益のうち◯%を配当金としてお渡しします!という配当金のパーセンテージです。
例えば90%など、この割合が高い場合、これ以上配当金を上げる余力がないと判断されます。
逆に10%など低い場合は、株主還元への意識が低いとみなされる場合もあります。
しかし、利益を事業拡大のための投資に回すなどの場合もあり、一概に悪いこととも言い切れません。
ちなみに…
- 0%の配当性向は無配当。
- マイナスの配当性向は赤字でも配当金を出している状態。
- 配当性向が100%を超えている場合は利益以上に配当金を出している場合
中長期的に配当性向の適正値は30%〜40%と言われていますが、業界や時期によっても変わるので、絶対にこの数字が良いということもありません。
30%〜40%やそれより低く、株主還元に積極的な企業の場合は、まだまだ配当金を高くする余力があるなと考えることができ、市場参加者に好まれやすいです。
配当狙いで買いやすい株は?
連続増配株
連続増配株というものがあります。
その名の通りですが、毎年配当金の額を増やしてくれている銘柄のことです。
それを数十年連続で続けている会社があります。
そのような会社は株主還元に積極的と言ってよいでしょう。
では、実際にどのような会社が連続増配を行なっているか見てみましょう。
1位 花王
日本で最も増配を連続で行っているのが、『花王』です。
日用雑貨などで有名ですね。
2022年で32期連続で増配を行っており、ダントツの一位です。
現時点で1株5000円以上、100株で50万円以上と少し高いと感じる基準ではありますが、株主還元には積極的な銘柄です。
2位 SPK
自動車部品などの卸業者です。
2位のSPKは1位とは少し離れますが、それでも24期連続の増配を行っています。
現時点の株価は1400円前後と比較的購入しやすい基準ですが、1400円を切ったくらいの方のが割安感があります。
配当利回りも3%を超えており、増配を考えて、長期保有前提で言うと、比較的高配当だと思います。
3位 三菱HCキャピタル
リース事業を展開。
3位は2位とあまり変わらず、23期連続の増配を行っています。
現時点で株価は600円台半ばと比較的購入しやすい水準です。
配当利回りも5%近くあり、まさに高配当株です。
4位 小林製薬
ブルーレットやアイボン、命の母など有名な商品をたくさん出している企業です。
商品名が独特で面白いというのでも有名ですね。
22年連続増配を行っています。
配当利回りは1%程度と低い水準ですが、増配しているのに低い配当利回りなのはそれだけ株価が値上がりしているということです。
連続増配をしている企業は値上がり益を狙えるところもたくさんあります。
4位 ユー・エス・エス
オートオークション。中古車のオークションの会場の運営、中古車買取の『ラビット』もこの会社です。
こちらも22年連続増配銘柄です。
配当利回りは3%程度です。比較的普通の水準ですが、事業も好調で、今後の増配を考えるとかなり優良銘柄だと思います。
4位 リコーリース
消費者金融・リース業を展開。
こちらも22年連続増配銘柄です。
3〜4%程度の配当利回りで、高配当株と言っても良い基準だと思います。
株価は大きく値上がりはしていませんが、長い時間をかけ、暴落を乗り越えながらゆっくり上昇。
長期保有向きの銘柄だと思います。
7位 トランコム
物流センターの一括受託など物流のマネジメント業を行っている会社です。
ここで21年連続増配と、上の3銘柄より一年短くなりました。
現在配当利回りは2%を下回るくらいで、少し低い基準です。
これも小林製薬と同じで、急激に株価が上昇したため利回りは小さくなっています。
1位 花王 | 32期連続増配 |
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2位 SPK | 24期連続増配 |
3位 三菱HCキャピタル | 23期連続増配 |
4位 小林製薬 | 22期連続増配 |
4位 ユー・エス・エス | 22期連続増配 |
4位 リコーリース | 22期連続増配 |
7位 トランコム | 21期連続増配 |
8位 ユニチャーム | 20期連続増配 |
8位 KDDI | 20期連続増配 |
8位 リンナイ | 20期連続増配 |
長い期間連続増配をしている銘柄は比較的安定した業績を残している企業が多いです。
また、増配を続けて行うというのは株主還元への意識も高く、今後も業績が安定していればより高い配当を受けることができると期待できます。
それにしても花王がダントツの一位ですね。
まとめ
・配当性向とは利益のうちに配当が占める割合のこと
・配当性向の適正値は30〜40%と言われている
・配当性向が低いと、まだ増配の余裕はあると考えることができる
・日本で最も連続で増配している企業は花王で32期連続増配
・連続増配をしている企業は株主還元への意識が高いと考えられる
・増配が続くと保有しているだけで配当金が上がっていくので長期投資におすすめ
今回は主に連続増配ついてお話ししました。
米国の連続増配は60年や50年を超えて連続増配している企業もたくさんあるので、日本株は少し弱く見えるかもしれません。
しかし、日本株は配当金に二重課税されることもありません。
なので、連続増配に期待して配当金目的の投資をするなら日本株はおすすめできます。
必ず連続増配が続くとは限りませんが、株主還元への意識が高い企業への投資は悪くないと思います。(もちろん業績のチェックは必要ですが…)
こうした銘柄は人気があり、持ち続ける人が多いのでなかなか安くならない傾向がありますが、タイミングを見て購入してみるのもいいかもしれませんね!
これからも共にコツコツ投資を頑張っていきましょう!
ではまた!