この記事では、
12月13日に発表されたCPI(消費者物価指数)の結果と、今後の予想について書いていきたいと思います。
それではやっていきましょう!
11月のCPI結果は??
11月のCPIの結果
CPIは今大問題のインフレがどうなっているかを示す指標ですから、非常に注目されていますね。
実際、CPIが発表された日は株価が動きやすいです。
では気になる今回のCPIの結果です。
11月消費者物価指数(CPI) | CPI総合 (前年同月比) | CPI総合 (前月比) | コアCPI (前年同月比) | コアCPI (前月比) |
予想 | 7.3% | 0.3% | 6.1% | 0.3% |
結果 | 7.1% | 0.1% | 6.0% | 0.2% |
というわけで、全て予想が下回ったという結果でした。
下のグラフは今年のCPIの推移です。
6月をピークに5ヶ月連続で下がっていることがわかります。
これはFRBのインフレ抑制政策がうまくいっていると言ってよいでしょう。
そのため、これ以上過度な金利の引き締めをする必要が無くなってきていると言えます。
株価に影響を与えるのはインフレというよりは金利です。
ではインフレがピークアウトした結果、金利はどのようになっていくのでしょうか?
FOMC 政策金利はどうする?
12月14日に政策金利が引き上げられました。
0.50%の引き上げで、政策金利は4.25%-4.50%になりました。
最終的には5%程度だと現在では予想されていますが、もう一気に上げるという可能性は低くなってきました。
下のグラフは2023年2月1日の金利が何%引き上げられるか?についての市場参加者の予想です。
2月は0.25%の引き上げがかなり濃厚になってきています。
以前までは0.25%になるか、0.50%になるかという可能性がほぼ半々でした。
市場参加者としてもインフレは終焉に近づいてきていると判断している人が多いようです。
今後の株価はどうなる?
今回の消費者物価指数の結果によって株価は上がりました。
金利が強く引き締められることはないと考える市場参加者によって、今後も株価は上昇を続けていくと思われます。
しかし、株価が上がると資産効果という現象が起きる可能性があります。
資産効果とは保有する資産の価値が上がることでお金持ちになった気分になり、消費を拡大することをいいます。
つまり、株価が上がりすぎると気が大きくなった消費者は消費を拡大させ、インフレを再燃させてしまう可能性があるということです。
インフレを絶対に止めたいFRBはそれを阻止する必要があります。
そのために、株価を押し下げるようなアナウンス(金融引き締めを強くする等のアナウンス)をして、資産効果を防ぎにかかると思います。
つまり、株価は上がっては止められ上がっては止められ、時間をかけながら上昇していくことが考えられます。
株価は上がるけど….
最後に株価は上がりますが、円高ドル安も進みます。
なぜなら、金利がこれ以上、上昇しないと判断されるとこれ以上ドルの価値は上がらないと考えられるからです。
その結果、天井をつけたと考えられるドルは売られ始めます。
なので、今後金利が落ち着けば落ち着くほど円高ドル安は進んでいくでしょう。
つまり、株価は上がりますが、円高の影響が出ます。
その結果、円換算では保有資産の価値はあまり上がらないかもしれません。
逆にいうとドル資産である米国株は株価が上がってもそこまで買いづらくならないかもしれません。
最も米国株が買い時だと感じられるのが、円高・株安の時です。
そして最も米国株が買いづらいタイミングは円安・株高です。
しかし、今は円安・株安→円高・株高へと向かっています。
株価だけを見ると買い場と言われますが、為替を含めて考えるとそこまで大きな買い場ではないと個人的には思います。
しかし、為替は長期で見て極端に動くものではありません。
株は長期的に伸びていくという期待があります。
なので、積み立ててコツコツ買っていく分には良いのではないかなと思います。
まとめ
・11月米国のCPIは総合・コア共に予想を下回った
・CPIが予想を下回ったことで政策金利の上昇圧力が弱まった
・金利の上昇が落ち着くという見立てから株価は上昇
・金利の上昇が落ち着くという見立てから円高ドル安が進行
・FRBは株価の急激な上昇を防ぐために金融引き締め的な発言を行いながら市場を牽制していくと考えられる
・今後は株価の上昇と円高が同時に起こってくると考えられる
・大きな買い場ではないが、積立は続けるべき
今回は、11月の消費者物価指数(CPI)の結果についてお話ししました。
インフレはピークアウトしたという見方がさらに強くなっています。
ようやく落ち着いてくるのかなと個人的にも感じています。
しかし、金利の引き上げによって企業の業績に大きな影響を与えるにはタイムラグがあります。
そして、この高金利が影響を与えてくるようになると景気後退が訪れる恐れがあります。
そうなると、今は上がっていく株価も下がることが考えられます。
景気後退については詳しくはまた記事にできたらなと思います。
そこが本当の買い場になるかもしれませんね。
とはいえ、コツコツとブレずに積立はしていって資産形成頑張っていきましょう〜!
ではまた!